DENVERⅡ(デンバー発達判定法)の使用方法

留意点など

熟練試験(日本においては講習会が開催されています)を受け、DENVERⅡの正確な実施方法を習得しておくことが重要です。

・できる限り、最も良い判定結果が得られるよう、また保護者から正確な情報を得ることができるように努力することが大切です。

➡特に、子どもや保護者との信頼関係が大切になります。

・子どもがある項目をできなくても、その努力をほめることによって、子どもは自信を持ち、もっと難しい項目をやってみようという気持ちになるため、それを促せるようにします。

・粗大運動項目を実施するための場所、乳幼児を寝かせられるスペース、机や椅子なども必要なので、事前に手配しておきます。

➡子どもや保護者がくつろいでもらえるような環境整備し、保護者同席のもと、子どもが最も自然な行動が引き出されるようにあらゆる努力をすることが重要です。

・子どもの体調やお腹が空いている、機嫌が悪いといった状態では能力を発揮できないため、もっと協力的である日に再評価を行うよう設定が必要なこともあります。

・判定用具を使用する際、子どもが飲み込んだり、目を傷つけたりする必要がないように気をつける必要があります。

・保護者によっては緊張されたり、不安を与えてしまったりすることが考えられるため、DENVERⅡはいわゆる「知能検査」ではないことや、判定項目はすべての子どもが「できる行動」ばかりではないことを、予めわかりやすく説明しておく必要があります。

※使用方法などの詳細については、下記の文献をお読みください。

<文献>
・日本小児保健協会:DENVERⅡ―デンバー発達判定法―,日本小児医事出版社,2003
・清水千生:DENVERⅡの特性と我が国における標準化,小児保健研究,第65巻.第2号,pp216-218,2006
・加藤則子:日本版DENVERⅡによる発達判定法の実践法,小児保健研究,第65巻.第2号,pp.223-226,2006
・河村光俊:日本版デンバー式発達スクリーニング検査,理学療法ジャーナル43巻.1号,pp.49,2009
・小山充道ら:必携臨床心理アセスメント,金剛出版,2008
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